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閉店迫りヒートアップ「くいだおれ太郎」争奪戦 (2008/6/28 放送)

したたかな"ナニワ商法"とは?

 姿を消して行くかつての豪華列車や閉店を迎える老舗の百貨店、次々となくなる昔ながらの遊園地。元はと言えば客足が遠のいたことが原因なのに、なぜか最後となると人が集まるこの現象は、「散りゆくものを惜しむ」日本特有の感覚とも言えるが、その大衆心理を巧みに利用する商売がある。
 

「くいだおれ」と「閉店商法」

 それが、"閉店商法"だ。大阪の商売を研究する中森勇人さんは、今の「くいだおれフィーバー」は、まさに閉店効果にあやかった商売だと話す。

○「大阪商魂」の著者 中森勇人さん
「(閉店商法は)閉店と書いたら、イコールお客が来るということをやってますから、今のうちに行っとこう、写真とかも今のうちに撮っとこう、と。」

 また、その賑わいに便乗し新たなビジネスチャンスをつかもうというのも、ナニワ商法の典型だという。

○中森さん
「くいだおれに人が集まってるね、となれば、大阪人は群衆心理がありますから、バッと集まったらみんながバッと集まって来る。それをねらった便乗的なもの、だから『閉店商法アンド便乗商法』という二つが掛け合って過熱しているのではないかと思う。」

 「閉店」がきっかけで逆に店が大きくなったケースが東京にもある。池袋のラーメン店「東池袋大勝軒」(東京・池袋)。「つけ麺」発祥のこの店は、創業46年を迎えた2007年3月、再開発での立ち退きや店主の体調不良を理由に閉店した。

 名店の最後にマスコミは押し寄せ、客は長蛇の列を作って、店は最後の日を迎えた。

 しかしその10ヶ月後、根強いファンの声に押されて約100メートル離れた場所で再開し、結果として、以前より行列は長くなったという。

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 一方、大阪では閉店効果を堂々と当て込んでいる店まである。「靴のオットー」(大阪・北区)。この靴店は、創業以来30年、毎日「店じまいセール」と看板を出し、客を呼び込んでいる。

▼「もうあかん やめます!換金セール」
▼「いや、やっぱりやります!どっちやねんセール」

○店主「これ本音やで。だましでもなんでもない。」

 この店、「閉店セール」の看板は一種類だけではない。

 これまでもコピーライターとともに、その時々の話題にかけて「閉店セール」をうたってきた。

▼「横綱もこの店も土俵際、シュート決めるな覚悟を決めろ。出直しセール」

○コピーライター 中谷諭志さん
「サッカーしてて、朝青龍がクビになるのならんの、と言うてる時のやつです。」

▼「倒産〜とうさんセール もうすぐ父の日だけにね!」

○中谷さん
「こっちは父の日向けです。あそこの店ははつぶれる、つぶれる、もうあかんと言うてるから『倒産(父さん)セール』でええか。」

 そこで、今の「くいだおれフィーバー」について店主に尋ねてみると…
    
○店主
「くいだおれの太郎さんでも次郎さんでも欲しいわ。オレでは代役できないしのー。」
 

「くいだおれ太郎」は誰の手に

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 閉店会見から2ヶ月。長年、太郎の売り出しを仕掛けてきた伴さんは、太郎の最後のピーアールに奔走している。

 閉店をもショーアップしようとするくいだおれ。様々な思惑が交錯する中、盛り上がれば盛り上がるほど、太郎の価値は上がっていく。

Q.「お金もいっぱい入ってきますね?」
○伴さん「私のところにはあまり入ってきませんけど。ハハハ…」

 太郎の行く末が注目される中、関係者をあ然とさせる話が突如、飛び出した。「店と太郎をセットで売却する」という当初の方針を変更し、太郎だけは売らずに今の経営陣が持ち続けるかもしれないというのだ。

 これまでの騒動を根底から覆す新たな動きだ。これも一種の閉店商法なのだろうか?女将である会長に聞いてみた。

○柿木道子 くいだおれ会長
「どのように結論を出したらええんか、頭の痛いことやねー。時期が来れば子離れも当たり前のことですし。『この子こんな癖がありまんねん、小さいときからな』といえるのは親ですからね。まぁ、それは成り行きでございます。ケセラセラ。」

 会長はこう言って私たちを煙に巻く。「太郎」を使った、また新たな商売が始まるのだろうか?くいだおれの閉店は、10日後の7月8日だ。

《終》

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