
16世紀、ポーランド王国の辺境に新たな都市が建設された。「東欧の真珠」と形容されるその都市は、ひとりの男の夢が実現したものだった。 |
 |

ザモシチを建設したのは当時、王に次ぐ権力者であった大貴族ヤン・ザモイスキ。青年時代に留学したイタリア・ルネサンスの思想に惚れ込んだ彼は、憧れを詰め込んだ街を祖国に作ろうとした。 |
 |

「理想都市」の思想に基づき建設された計画都市は、レンガの城壁に囲まれた要塞都市でもあった。また、民族や宗教にとらわれずに市民を集め、東欧と西欧をつなぐ交易都市として発展した。 |
 |

整然としたルネサンス建築に、東欧の民族性が融合した美しい家並みが現在も残る。ルネサンス都市としての形をほぼ完璧に残す例は珍しい。ザモシチはルネサンス思想が東欧へ伝わり、花開いた貴重な形なのだ。 |
 |