インタビュー

日曜劇場『半沢直樹』/TBSテレビ「日曜劇場『半沢直樹』」公式サイトです。2013年7月7日(日)スタート!日曜よる9時〜放送。型破りのバンカー、半沢直樹伝説の始まりだ!

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脚本・八津弘幸さんのインタビュー

「半沢直樹」の脚本を書かれる上で、意識したことはどんなことですか?

プロデューサーの伊與田さんは、細かい発注はせずに、まずはこちらの思うように書かせてくださるのでやりがいがありました。原作がすごくしっかりしていて面白いのですが、連続ドラマとして毎回、ヤマを作らないといけないのでそこが一番苦労しましたね。毎回半沢が困難振り払いながら突き進んでいって、大事なものを守っていく、というようなエンターテインメント要素を入れるようにして、ドラマとして見やすくなるように意識しました。アメリカドラマの「24」のようなスピード感と、誰が裏切るんだ、どこにいるんだ、というシンプルな謎を入れるようにしたんです。
大変な人気ドラマとなっていますが、どういう点が良かったと思われますか?

第1話は脚本作りがとても忙しい頃で、ぼくは放送で見ました。完パケ(放送用の素材をコピーしたもの)ももらっていたのですが、それだとどうしても職業的な目線で見てしまうので、むしろ一視聴者としてテレビで見て良かったです。放送で初めて見て、「面白い!」と思ったと同時に、その先に対するプレッシャーのほうが大きかったですね。でもこれまでと違うことをしてきたということはありませんし、基本的にはいつものように面白いものを書こう、と思ったことがうまくはまったのではないでしょうか。また一番は、ぼく一人ではなく、伊與田プロデューサー、福澤監督と話し合いを繰り返しながら書くことが出来たのが良かったです。
書かせていただくからには、ヒットを願って書いていると思うんですけれど、狙って書くのとはまた違うんです。狙って書くと、大体外してしまいます。
伊與田プロデューサー、福澤監督と最初から話していたのは「狙いすぎて迎合することだけはやめよう、やりたいことをやっていこう」ということです。
もちろん銀行の話ですので、仕事ものとしてもしっかりしていなければいけないのですが、そこは原作がしっかりしていますので、原作を存分に活かしながらうまくドラマとして楽しめればいいなと思っていましたが、こんな好評価をいただけたのは、本当に皆さんのおかげだと思っています。
原作者の池井戸先生から何か言われたことはありますか?
池井戸先生は、ぼくの書いたものに対して、いろいろ思うところはたくさんあると思います。これまでたくさん映像化されていますから、その中で割り切るようにしてくださっているのかも知れませんが、好きにしていい、とおっしゃってくださったことはありがたかったです。
キャラクターがそれぞれとても魅力的ですよね。

もちろん原作のキャラクターがしっかりしているからなんですが、悪役は悪役、ヒーローはヒーローだと割り切って書きました。
ぼく自身は、渡真利が自分に近いと思って書いていました(笑)。実はとても慎重派、それを及川さんが演じてくださるから説明セリフも味が出ます。そんなところにふっと半沢を心配するセリフが出ると、とても際立っていると、ぼくは勝手に思っています。渡真利の立ち位置については、実は裏切るのではないかといろいろな予測がなされていて、そういう深読みをしていただけるのはありがたいです。決して狙っていたわけではないので、ぼくが未熟だということですね(笑)。それと、近藤については第1話ではあそこまできちんと描く予定ではありませんでした。でも、同期それぞれを見せることによって、出向してからの行動がわかりやすくなったと思っています。「出向」って銀行員には常についてまわる言葉なんですよね。実は近藤と言う人物が一番等身大で、視聴者目線なのかもしれません。書いていくうちに、半沢と近藤の1話の新神戸駅でのシーンなどは、本当に気持ちが入りました。
脚本作りの工程を教えていただけますか?
まずは原作をじっくりと読んで、プロデューサー、監督と方向性を探りました。第1話は準備稿を出すまで3、4か月かかっていて、20回以上は直していると思います。でも、ツボに入ると言いますか、うまくいくときは速くて、第9話は一番スムーズに書き上げました。かわりに第10話は、ものすごくかかりましたね。半沢と大和田の掛け合いが続いていくので、原作のいいところを引っ張ってきつつ、わーっと書いていきます。脚本の立場でいうと、後半は1シチュエーションで、動きが全くと言っていいほどないので、監督の演出と俳優の芝居に頼るシーンとなっています。余計なことを書きそうになるんですけれど、クライマックスは皆さんを信じて書かせていただきました。
全体的にそうなんですけれど、ラストは全くといえるくらいト書きが少ないと思うのですが…
やはり、堺雅人さんや香川照之さんの芝居の力が大きくて、半沢と大和田が銀行という舞台の中でお互いをどう追いつめていくかという戦い方を見せるしかなくて、そうすると必然的にラストはそうなるんだと思います。でも、俳優さんの力量の素晴らしさでセリフが面白く見えるのは、ぼくにとってラッキーなドラマです(笑)。
よく言われることですが、脚本というのはドラマの設計図です。その設計図を見てプロデューサー、監督、俳優、そして何よりもスタッフがやる気になってくれるのがいい脚本だと思っています。仮にどんなにセリフ運びがよくても、まわりがやる気になってくれなければ、こんないいドラマにはならないんです。それぞれ、やる気になって取り組んだからこそ、これだけのものになったんだと思っています。

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