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ドリマ署 橋本班 "ハシ"チョウ日記

「ハンチョウ〜神南署安積班〜」の橋本プロデューサーが本音を語る必見ブログ!

vol.06

3月31日 (火)

橋本です。
今日は朝から緑山でスタジオ収録。


久しぶりに現場に来たら、朝イチから佐々木蔵之介さん、中村俊介さん、塚地武雅さん、黒谷友香さん、賀集利樹さん、山口翔悟さんの安積班6人に加えて、奥貫薫さん、安めぐみさん、近野成美さんまで出演するシーンの撮影だったので、もう前室が華やかで賑やかなこと!。



しかも、「ハンチョウ」の撮影が始まってすでに1ヶ月以上経っているので、マネージャーさんも含めて、みんな家族みたいに仲良くなってて、朝から冗談と笑い声が飛び交って、前室がまるでお花見の会場のように明るく楽しそうな雰囲気で、「ああ、やっぱり現場っていいなあ・・・」と、しみじみ思いました。



ミクシィのブログで中村俊介さんも書いてましたが、ドラマの現場って実はとても地道で地味な世界です。
夙川アトムさんが演じてるギョーカイ人みたいに、
「いんやあー、昨日はギロッポンでパツキンのパイオツカイデーのチャンネーにコレモンのコレモンでテッペンまでフィックスされちゃって、チョイモ−シーホー、チョイモ−シーホーのレンチャンで、シータク捕まえてシースーコース、最後はウナサでサジマよ、ウッシッシッシ」
みたいなことは全くありません。



ロケ撮影を見たことがある人はおわかりだと思いますが、1カットを撮るために、50名を越すスタッフがロケセットを飾り、照明をスタンバイし、移動撮影用のレールを敷いて、その上で何度もテストを繰り返して、やっと本番になります。
でも途中でヘリコプターが飛んで来たりしたら、セリフに音がカブってしまって使えないため、もう一度やり直し。
途中で太陽が雲に隠れてしまっても、照明的につながらなくなるため、やり直し。
役者さんがセリフを言い間違えても、もちろんやり直し。
そんなことを繰り返して、やっとOKになるんですが、その1カットが平均すると大体5秒。
すっごい苦労して12カット撮って、やっと1分になるんです。



寒い冬の早朝5時に集合して、ロケバスで都内各所を駆け回り、少しでも時間を節約するために昼食も夕食も移動しながらバスの中でお弁当を食べて、凍える体を使い捨てカイロで温めながら深夜2時過ぎまで撮影を続けても、1日に撮影できるカット数はどんなに頑張っても80カット・・・。
放送時間にしたら6分〜7分にしかなりません。



スタジオのセット撮影の場合は、カメラが5台あるので、もう少し効率は良くなりますが、それでも朝から深夜までずーーっと撮影して、大体放送時間にして12分くらい。



民放の1時間ドラマの場合、正味45分くらいですから、ロケ3日間、スタジオ2日間、フルに撮影してやっと1話分を撮り終えることができる計算です。



だから、ドラマの現場は朝から晩まで、ひたすら1カット1カットを地道に積み重ねていくしかないんです。
レンガ一個一個を積み上げて一軒の家を作り上げるように、スタッフも出演者も、朝から深夜まで黙々と1カット1カットを丁寧に撮影していく・・・。
それがドラマの現場なのです。



そんな地味で地道な世界だからこそ、現場の雰囲気がとても大事になります。
温かく、アットホームな現場からは、やっぱり温かく、アットホームな作品が生まれ、緊張感に満ちた現場からは、やっぱり緊張感に満ちた作品が生まれます。



その意味で、今日私が感じた「ハンチョウ」の現場の雰囲気は、ふんわりと温かくて、ほのかに華やかで、適度に緊張感があり、でもとてもアットホームな感じで、これは私が作りたかったドラマの雰囲気そのままだったので、何だかとても「ああ、いいなあ・・・」と思ったのでした。



今日は、これからスポンサープレビューという一大イベントが待っています。
完成した第1話をスポンサーの皆さんに見ていただくという、とてもとても大事なイベントです。
ここでOKが出て、初めて正式に第1話が完成ということになるのです。



お昼まで緑山スタジオにいて、プレビュー会場の赤坂に向かおうとしたら、前室にいたみんなが、「橋本さん、がんばれーっ!」と応援してくれました。
この現場の雰囲気が、画面を通してプレビュー出席の皆さんに伝わるといいなあ・・・。
そして、無事OKが出て、4月13日の第1話放送日に、日本中の皆さんにも伝わるといいなあ・・・。
そんなことを思いながら、緑山からの連絡バスに乗りました。