朝日新聞の記事に対する見解
2010年6月10日
2010年6月10日付けの朝日新聞にて、「余命1ヶ月の花嫁・乳がん検診キャラバン」の中止を医師や患者らが求めるよう要望書をTBSに提出した、との記事が掲載されました。TBSは朝日新聞の取材に対して詳細な回答をいたしましたが、部分的な引用となっておりますので、ここで改めて私どもの見解を示します。
TBSは6月9日付けで医療関係者・乳がん経験者ら38人の方より「余命1ヶ月の花嫁・乳がん検診キャラバン」の内容見直しを求める要望書、及び質問状をファックスにて受領しました。
要望書等の内容に関しては、NPO法人「キャンサーネットジャパン」のホームページ内に掲載されていますが、指摘している様々な点については、現在の医学界における基準的な考え方であり、私どもとして反論するところはありません。乳がんの検査には早期発見につながる可能性があるというメリットと同時に、放射線被曝や病変の見落としなど、様々デメリットがあることも同キャラバンの運営チームは把握しており、キャラバンの会場ではまさに指摘されたような内容をすべての受診者に詳しく説明した上で、あくまでも自己責任で検査を受けてもらっています。また、ホームページにも情報を記載しています。
当キャラバンの目的は「検査を受けたくても受診費用が高額であるなどといった様々な理由で受診機会が得られない女性に対して、安価で受診できる機会を設けること」です。また「キャラバンを通して、自分の体により関心をもってもらい、定期的に自己検診を行うことや、将来的に異変を感じた際には躊躇せずに専門の医師に相談することなど、乳がん対策の基礎とも言うべき啓発を行うこと」も目的です。
マンモグラフィの有効性(検診による死亡率の低下)は特に50歳以上で認められていますが、日本では40歳以上の女性に2年に1回のマンモグラフィ受診を国が呼びかけています。一方で、40歳未満の女性の乳がん罹患者も年々増えており、あくまでも自己責任・自己負担で40歳になる前に検査を受けることは意味があると考えております。なお、ピンクリボン運動に熱心に取り組んでいる朝日新聞社もホームページ上で「マンモグラフィや超音波検査では、触診ではわからない小さながんを発見できます。より小さな早期のがんを発見するためにも、できれば30歳には乳がん検診に対する認識をもち、自分で機会を作って乳がん検診をスタートするようこころがけてください」と謳っています。(※asahi.com「乳がん特集・早期発見マンモグラフィ」より引用http://www.asahi.com/health/cancer/pink/manmo.html)
当キャラバンはこれまでに何人もの乳がん発見につながりました。また、今年から実施しているエコー検査においても、がんと疑われる所見が見つかり、経過観察に入っている女性もいます。様々なリスクを考慮した上でも、当キャラバンが受診機会を提供したことは一定の成果があったのではないかと考えております。
今回の指摘については、第三者の立場、しかもがんに関する深い知識のある方々から文書の形でまとめて指摘していただいたことを、非常にありがたく感じており、許可が得られればこの内容を当ホームページにも掲載し、一般の方々に検査のより深い知識を提供したいと考えております。