過去の放送内容

今日のがっちりマンデーは…、「三越伊勢丹ホールディングス」!
いまや年間来客数、のべ2億人以上! 年間売上げはなんと、1兆2900億円!
日本一の百貨店グループです。
日本のデパートの頂点、伊勢丹新宿本店は、若者からお年寄りまで、大人気!
一体何でそんなに人が集まっちゃうのか?
今回は、その舞台裏に潜入!三越伊勢丹の超緻密な儲かり戦略に迫ります!

◎見やすいお買い場でがっちり!「MDP担当」

やって来たのは、伊勢丹新宿本店。
オープンは、今から83年前の昭和8年。
年間来客数はなんと、のべ2500万人以上で、三越伊勢丹において、リーダー的存在です!
たった1メートル四方あたりの年間売上げが、400万円っていうから、さすが老舗の貫録!

いったい他の百貨店と何が違うのか?
お客さんに聞いてみると…。

お客さん:見やすい パッと開いてるのでゆっくり見れる
お客さん:お店のディスプレイがオシャレで来ると楽しい

そう、伊勢丹は、「キレイで見やすい」「ワクワクしちゃう」!
歩いてみると、そんな感じ、しますよね。
そこには、ちゃーんと、ワケがあるんです!

そのカギを握るのが、こちらの女性…。

新戸さん:MDP担当の新戸です

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ん?新戸(しんと)さん、M、D、P、って一体?

新戸さん:マーチャンダイズプレゼンテーションの略です。商品を見やすくプレゼンテーションする。

新戸さんは、伊勢丹新宿本店全体のディスプレイのお目付け役!!
もちろん、商品はそれぞれのお店の方が陳列するんですが、その見栄えを新戸さんをはじめとする26人のMDPが、常に見回り、陳列がイマイチだったら、改善する!

新戸さん:それをストアクリニックといいます

ということで、この日は、地下の食品街をご診察!
優しそうな新戸さんの目が、だんだん鋭くなってきたような…。
そして、目をとめたのが、こちらのギフト用商品を並べた棚。

新戸さん:余白がないから散漫に見えてしまう。中央を高くして左右を低くすることで三角形のトライアングルが基本のディスプレイとなる。

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あえて余白をつくって、すっきり!
安定感のあるトライアングル陳列が、商品を目立たせる大事なポイントなんだとか。

新戸さん:長い歴史の中でずっと言われているルール

新戸さんいわく、ケーキ売り場にも、伊勢丹独自のルールがあるらしい!

新戸さん:ちょっといいですか?実はこの商品の並べ方にも理由があるんです。赤がはっきりした色になるので赤をあえて分散させて展開しているんです。

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確かに見栄えが!
別のお店でも、赤いケーキが分散されている!

おっと、続いて新戸さんの目が光ったのは、最近出店したばかりのエイタブリッシュ、というケーキ屋さん。
一体、どこに問題が…?

新戸さん:各拠点の柱に、クローズアップしたい商品を並べているんです。お客様がいらっしゃった時にここに何もないから素通りして他のところを見てしまう可能性もある。

せっかくディスプレイでアピールした目玉商品が、一歩、内側に入ったところに。
しかも、手前に高く積んだ商品があって、隠れちゃってた!

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これ、営業時間中ですが、ごっそり直します。お店の人も、大変ですね…。

陳列を変えてから、6時間後。
もう一度訪ねてみると…、けっこうなお客さんが。

店員さん:圧倒的に立ち止まって見てくれる人が増えた。

店員さんによると、一日の売上げが、なんと42%もアップしたんだとか!

店員さん:私も正直こんなに変わると思わなかったので、その労力はムダじゃなかったな、と

さすがプロフェッショナル、新戸さん。

新戸さん:三越伊勢丹は見やすいお買い場でがっちり!


▼スタジオでお聞きしました。

大西社長:色の並べ方とか定数定量とかは、かなり厳しく徹底されているかとは思います。例えば、色の並べ方としては暖色から寒色っていう、これが一番。お客様にとって見やすい並び方だと思ってやっています。
加藤:それはリアルなところで、今社長さんがおっしゃった並べ方にすると、売上げって変わりますか?
大西社長:そうですね。やっぱり変わると思います。
加藤:面白いですね!

◎お買い物のお手伝いでがっちり!「フロアアテンダント」

三越伊勢丹には、ちょっと変わった肩書きの店員さんがいるらしい。
黒いスーツがキマっている吉村さん…。「フロアアテンダント」??

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いったい、どんなお仕事なのか?
着いていってみましょ!

吉村さん:多田さま いらっしゃいませ

地下の入口でお客さんをお出迎え。
こんなことしてくれるの?

そのまま2人は、2階のカジュアルウェア売り場で、Tシャツ探し。

吉村さん:こちらの方が良さそうですね。こっちの方が多田様のイメージですね。
お客さん:じゃこれで!
吉村さん:かしこまりました!

さっそくお買い上げ!
と思ったら、今度は二人一緒に、ペット用品売場へ。
吉村さん、どこの売り場の担当なの?

吉村さん:フロアをまたいで縦軸でご案内するお買い物をお手伝いする担当です。

そう、フロアアテンダントとは、お客さんの要望に合わせ、いろんなお店を案内をしてくれる係のこと。

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しかも、何度も来店される、お得意さんだと、その方のサイズや好みなどをきっちり把握し、それにあった商品をオススメしているんだとか。

今日お越しの多田さんもそう。
月イチでお買い物に来られるってことで、さっきのTシャツの好みもきっちり分かっている。

吉村さん:首もとがお好み、広いのが好きじゃない。あとは、柄が多田様にぴったりであろうと。
スタッフ:シャツは分かりますか?
吉村さん:ちょっと着丈が長くて、少しふんわりとしている綿のシャツ。
スタッフ:合ってます?
お客さん:合ってます!

吉村さんが担当する顧客50人以上の「買い物歴」やライフスタイルを、分厚いファイルに記録!
だから、お客さんも吉村さんを信頼して、何でも買い物ができるってわけ!
  
もちろん、ペット用品売り場でも…

吉村さん:大きいワンちゃん2匹飼われていて。

多田さん家の「ワンちゃん情報」が分かっているからこそ、骨やおもちゃも、この大き目のサイズがおすすめ!
これまた、お買い上げ!

で、今度は、地下一階、フルーツ売り場へご案内。

お客さん:バナナないんだ?
吉村さん:ございます。今日、入荷が5袋なので、2つキープさせていただいております。

多田さんお気に入りのバナナを、頼まれてもいないのに、勝手にお取り置き!
気が利き過ぎじゃないですか!
3本で2160円という高級バナナをお買い上げ!

最終的に、多田さんのお買いもの、2時間で、15万円となりました。

ほんと、至れり尽くせりのサービスですが、いったい、おいくらでお願いできるんでしょ?

お客さん:タダです!

お買い物がスムーズに出来るフロアアテンダントのサービスはなんとタダ!

この新宿本店には、37人のフロアアテンダントがいて、誰でも予約さえすれば、加藤さんにも対応してくれますよ!

フロアアテンダント、吉村さんひとりの年間売上げは、実に1億円!
でもって!

三越伊勢丹グループ全店6万5000人の販売員の中で、もっともすぐれた72人として、今年表彰されたんですって!

吉村さん:三越伊勢丹は、フロアアテンダントでがっちり!


▼スタジオでお聞きしました。

進藤:ものすごく大事な戦力ですね!
大西社長:そうですね。お客様のことの全てが分かっていないとなかなかご提案できません。
加藤:でもあの人は、フロアアテンダントやられている方は、その館の全てを知ってるということですよね?
大西社長:そうですね。それでないとちゃんとご説明できないので、だから日々ちゃんと勉強している。

◎影の接客スペシャリストでがっちり!「電話交換室」

伊勢丹新宿本店には、ふだん私たちが会うことがない、影の接客スペシャリストも。

みなさんヘッドホンして、パソコンに向かってなにやらお話?
そう、ここは、電話交換室。
さすが伊勢丹!
交換手の皆さんもシックな制服に身を包み、25名体制で、随時対応している。

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1日にかかってくる電話は、4000本!っていうから大忙し!
中でも原田さんは、この道20年。電話交換のスペシャリスト!

スタッフ:どんな電話が多いんですか?
原田さん:売り場への御用時、催し物、営業時間、どんな物をお探しかと多岐に渡ってお問い合わせいただいています。

お客さんから電話ですね。

原田さん:毎度ありがとうございます
原田さん:廬山でございますね

用件を聞くと、すぐにキーボードを叩く原田さん。すると…。

原田さん:電話交換です。お客様からです

これ、なにがすごいか分かります?
お客さんから、店内のお寿司屋さん「廬山」に予約をしたいってことで、お店の内線に繋いだんですが…。

原田さん:廬山でございますね。かしこまりました。少々お待ちください。

ここで、何も見てない!
実は原田さん、伊勢丹新宿本店内にあるお店の内線、およそ1000件を全て暗記しているのです。
それにしても、1000件ってハンパじゃない!
疑うわけじゃないんですけど…。

スタッフ:グッチ
原田さん:31126
スタッフ:おお!すごいですね!
スタッフ:ボンポワン
原田さん:31677
スタッフ:玩具
原田さん:316101・2

完璧!
でも、原田さんのスゴ技は、電話交換だけじゃないんです。

原田さん:全館セール明日から始まります。
原田さん:セールはポイントの除外となっています。

なんとも細かいご案内。
さらに。

(チャイム)
原田さん:はい。

ここで、窓側の交換手さんから緊急のSOS。
お客さんから「お人形みたいなケーキは、どこで売っているの?という問い合わせですが、分からないんです」とのこと。
普通、店名がわからないと対応できないものですが、

原田さん:お人形のケーキですとロリオリ365

店名と内線番号を即答!ロリオリ365?
実際に、スタッフが行ってみると…。どれどれ?おっと、あった!
本当だ、お人形の形をしたケーキが並んでいる!!
こ、こんなことまで!

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原田さん、週に1回、伊勢丹新宿本店全体をぐるっと回って、文字上ではわからない情報をインプットしているんです。

そしてもうひとつ、大切なお仕事が!
インカムを外して足早に駆けこんだのは…。

原田さん:毎度ご来店くださいましてありがとうございます。

そう、館内アナウンス。

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原田さん:ただいま、メンズ館地下一階紳士靴コーナーでお買い上げくださいました山田様。

かなりゆっくり。しかも間が長い。
でもこれ、大事な意味があるんです。

原田さん:(お客さんの)お話と同じスピードだと、どうしても紛れてしまうので、ゆっくりと語りかけることで気付いて頂きやすい。

館内アナウンスを出来る人は、47名いる電話交換手の中でも、たった4名だけなんだとか。

原田さん:三越伊勢丹は、すばやい電話交換でがっちり!


▼スタジオでお聞きしました。

大西社長:店内のことだけではなくて、周辺のことを、特に食に関しては聞かれることが多いので。
加藤:店内のこと覚えるのも大変ですよね?全部知っていないといけないわけですよね?
大西社長:百貨店というのはパブリックスペースですので、そういう面では少なくとも地元のことはきちんとご案内しなきゃいけないな、と。

◎こだわりのモノ作りでがっちり!「バイヤー」

突然ですが、三越伊勢丹のいいところは?
お客さんに聞いてみると…。

お客さん:歩いてるだけで今の流行がわかる
お客さん:何かが来ると見つかるから
お客さん:ほどよくかわいくありたいってのが出来るとこ。ほどよく歳だから!

ここに来れば、洒落ていて、いいモノに出会える。
若者から年輩の方まで、みなさん、伊勢丹に絶大な信頼が!

でも、今っぽいとか、洒落ているとか、どうやって産み出しているんでしょ?

今回、婦人子供用品の仕入れを担当するバイヤー渡邊さんに、流行の発信基地としての戦略を特別に見せていただくことに!

本店を出てすぐ、徒歩2分程のところにあるビルの中へ。
一体ここに何があるのか?

スタッフ:研究所って?
渡邊さん:バイヤーのための情報を研究をしていただいているところです。

テレビ初公開の「三越伊勢丹研究所」!
ここでなにをしているのかというと?

戸口さん:3週間ごとのタームごとにテーマが変わっていく。例えば8月3日からは『インスタの女王』。セルフィーとかインスタグラムとか流行っているので。インスタグラム受けするファッションを。

そう、三越伊勢丹には、3週間ごとにチェンジする、全店統一の「スタイリングテーマ」なるものがある!
これは、世界の流行やライフスタイルなどから、研究所が独自に企画するもので、現時点から1年以上先まで、すでに決定している。
それは、お客さんを楽しませ、ファッションメディアを動かす「流行の予定表」なんです!

8月3日からの3週間のテーマは「インスタの女王」。
それを表現するための素材は、メッシュやナイロンなどでハイテク感をだす。
メインカラーはホワイトやオレンジ、と細かく具体的。

2016年7月11日現在、メインテーマは、「和背負い(わっしょい)」。
ニッポンのお祭り、ってことで、粋で洗練された、「和」のテイストで、お洒落を楽しんでほしいというアピール。

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各フロアで、テーマに沿ったディスプレイが展開されています。
伊勢丹、恐るべし!

さて、バイヤーの渡辺さん、次の打合せに。

スタッフ:こちらの方々は?
渡邊さん:こちらはキセットのお取り組み先の近藤紡績所のアパレル事業部の皆さんになります。

「キセット」とは、三越伊勢丹が企画販売する、子供服のオリジナルブランド。
このオリジナルブランドが、高級素材とハイセンスなデザインながら、お手頃価格とあって大人気。

例えば紳士服ブランド「伊勢丹メンズ」の年間売上げは、4億円。

婦人靴「ナンバー・トゥエンティワン」の年間売上げは、9億円と、大きな儲かりの柱に!

紡績所:デザインを一緒に作って行って、製品まで作りあげまして納めさせて頂いている。

通常なら工場とお店の間に、メーカーや問屋さんが入ってる。
それがないってことは…

スタッフ:どのぐらい違うんですか?儲かり具合は
紡績所:益率は1、5倍くらい儲かっている。もちろん、お互いがね…!

でも、普段は仕入れまでしかやらないバイヤーがモノづくりまで、ってなると、いろいろご苦労が!

渡邊さん:赤ちゃんにより快適に過ごしてもらうために涼しさの機能面を入れたい。接触冷感のモノが出来ないか?綿100%で合成繊維や化繊を使わないように糸から作って頂きたい。」

オリジナルブランドを運営するには、かなり詳しい知識が必要。渡邊さん、がんばって!


▼スタジオでお聞きしました。

加藤:やはり、デパートにプライベートブランドって必要ですか?
大西社長:やはり利益の問題と、それからお客様に対して価値の高いものをご提案するためには、そこからやらないとなかなかできないことなのでそこにチャレンジをしています。

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