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がっちりマンデー今日のテーマは…新企画「儲かる最後の砦」!
かつてはバカ売れだったあの商品。でもだんだん売れなくなってくると、作る会社も一つ減り二つ減り、やがては最後の一つになっちゃう!今回はそんなラスト一社でがんばっている会社を全国取材!最後の一社だから、みんなここで買う!残っているからには、こだわりもある!
今日は、Made in Japanを守る最後の砦に、怒涛のごとく攻め込む30分です!

■ボウリングの玉でがっちり!「日本エボナイト」!

まず向かったのは、栃木県佐野市の「日本エボナイト(株)」。齊木さん、ここは何を作る最後の砦なの?

齊木さん:ボウリングのボールを作っています!

実は、ボウリング場で借りるハウスボールは100%海外のもの。こちらの会社は、プロやアマチュアの人が自分用に使うボールいわゆる「マイボール」を作る日本最後のメーカーなのです!

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今から、およそ40年前、一大ボウリングブームの時代が巻き起こった時代には全部で7〜8社くらいは作っていたという。

スタッフ:その時コチラでは何個くらい作っていたのですか?
齊木さん:今と比べると8倍から10倍くらい作っていたと思いますよ。1日300個くらいですかね。

しかし、空前のボウリングブームが過ぎ去ると、ボールメーカーも1社また1社と撤退。1980年頃には、日本エボナイトが最後の砦という事態に。でも、そこから踏ん張った!

齊木さん:受注が減っているときも日本で唯一のメーカーだからなくすわけにはいかないという事で注文をしてくれました。

業界が一丸となり日本唯一のボウリングボールメーカーを後押し!

齊木さん:売れていたときは、ウチは態度の悪い会社だったって話は聞いています。それでも助けてくれていたという話を聞くとね…。

日本のボールメーカー最後の砦として生き残り続ける日本エボナイト。もちろん生き残っているのにはワケがある!

齊木さん:純粋な日本人がテストして良いなと思ったテストボール、それが製品になったときは差が出ますね。

そう日本人に特化したボールを作っている!ではその「日本人向け」ボールとはどうやって作るのか?その様子を見せていただくことに…。ボウリングの球は、決まった型の中に樹脂を流し込んで作るそうですが、ポイントとなるのは、型の中に入れる黒い塊。

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齊木さん、これは一体?

齊木さん:この部分がコアと呼ばれまして曲がりの種類を決めるんです。

そう、ボウリング玉の命は、この「コア」と呼ばれる部分。真ん中で重心になる、より重い樹脂「コア」。このカタチによって、ボールの性質がガラッと変わるのです!

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齊木さん:曲がってからの加速感を出してあげたり曲がる角度を鋭角にしたり鈍角にしてあげたりその辺の種類をつけてあげるためにコアの形を変えています。

日本エボナイトでは、これまで30年で計100種類以上のコアを開発!例えば、ボールを急激に曲がるものにしたい場合はキノコ形、また緩やかに曲がるものにしたければエックス型がオススメ!

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総じて日本人は、外国の人に比べて非力でスピードや回転数が少ない。そこで、スピードを出すためにコアを転がり易い形に…またコアの比重を大きくすることで回転数も補うように作られているのだとか!こうして、コアを型の中に入れたら、樹脂を流し込んでボールのカタチに固め、さらにもう一手間、ボールの色付けとなる樹脂を入れて、固まったら、パカッ!これをきれいに磨き、ほぼ完成。

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でも1つ気になることが。コレ、指を入れる穴がないのですが?

齊木さん:やっぱりその人にピッタリ合ったものを作るためには、ボウリング場でちゃんと測ってあげてドリルしてあげたほうがいいんです。

穴の位置は手の大きさや指の太さに合わせ買い求めるお店で削る。これも使いやすさを上げるため!齊木さんいわく、ボウリング玉は、使えば使うほどレーンの油を吸い込むのでどんどん買い換えたほうがいいのだとか。なので、日本にボウリングがある限り、日本エボナイトの球は売れ続ける!

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:ボウリングブーム来てるんですね。
森永さん:今他の会社が参戦しようと思っても難しいですよね。
加藤:でも、マイボールとかグローブって、友達の前で使おうとすると、マジじゃんって言われてちょっと恥ずかしいよね(笑)。

■鉛筆削りでがっちり!「中島重久堂」!

儲かる最後の砦。続いて向かったのは大阪府松原市の中島重久堂。コチラで作っている日本最後の砦のものがあるって聞いたのですが?

中島社長:鉛筆削りなんですけど。

ここ中島重久堂は、色鉛筆などに付いているミニ鉛筆削りを守る最後の砦!

中島社長:我々の会社がなくなれば、日本の鉛筆削りを作れるところは無くなると自負を持ってやっています。

気合十分!それもそのはず昨年の出荷数は600万個!おみそれしました。1960年代の高度経済成長期には、このミニ鉛筆削りを十数社が製造、販売。ところが、シャープペンシルや、ワープロの普及により鉛筆の売上が落ちるにつれ、一社減り、二社減り、気が付けば、ライバルは、安い鉛筆削りを作る海外メーカーだけ国内に残ったのは中島重久堂ただひとつ。では、安い海外製品を相手にどうやって砦を死守しているのですか?

中島社長:やはり刃の部分の出来具合ですね。

そう、中島重久堂は、刃が違う!そこで海外製と中島重久堂でどれくらいちがうのか、切れ味を比較してみると、まずは海外製品。削りカスがパラパラと落ちてしまう。こうなると後片付けが面倒くさい。一方中島重久堂のものは、まるでリンゴの皮をむくようにスイスイ削れていく。削りカスを並べるとその差は歴然!

そしてこの切れ味を守るために社長自ら刃の品質チェック。刃が正しくついているかを、社長によるまさかの指確認!

スタッフ:それ今社長しかできないのですか?
中島社長:そうです。今は私しかやっていません!

社長気をつけてくださいね!そして、さらに進化を遂げる中島重久堂は、新たなる商品を開発!その名もTSUNAGO!

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これで短い鉛筆のおしり側を削っていくと…ん?変な穴があいちゃった!

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次に別の鉛筆をジョリジョリ削っていくと、おや、周りが細く削れている。

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すると鉛筆同士がドッキング!

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そう、この「TSUNAGO」は、これまで泣く泣く捨てるしかなかった短い鉛筆を、別の鉛筆とつなぐことができる便利アイテム!今年の3月に発売するや1万5000個を売り上げたとか。鉛筆削り業界を守る最後の砦。中島社長、ところで、まさか普段シャーペン使ってないでしょうね?

中島社長:使っていますよ。
スタッフ:使っちゃだめじゃないですか、社長。

ある意味芯が通っていないそんな柔軟さも中島重久堂の強みなのかも。

▼スタジオでお話を伺いました。

進藤:今日は鉛筆削りご用意しました。
森口さん:わ〜、すごい切れ味ですね。バランスよく均等に削れてます。
加藤:すごくいい柔らかいね。まずいわ、ずっと削っちゃうわ(笑)。
森永さん:世界最高の技術ですね。

■人体ダミーでがっちり!「ジャスティ」!

儲かる最後の砦。続いては、東名高速下にある静岡県沼津市の「(株)ジャスティ」って会社。ここでは一体何を作っているのか?小澤社長に案内された先には…

スタッフ:うわ!何ですかコレ?
小澤社長:これは自動車の衝突安全試験に使う人体ダミーです。

ジャスティは、「ダミー人形」を作っている。その価格は1体500万円!

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それにしても様々な人形がありますね〜。大人の人形や子どもの人形など、サイズもいろいろですが、それだけじゃなく、種類も違うそう。

小澤社長:コチラが横からぶつける側面衝突用。コチラが正面衝突用のダミーで。

実験によっても種類が違う!こりゃ大変だ!

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この「ダミー人形」を作っているのはこちらの1社と、アメリカの1社、世界に2つだけ!ライバルには負けられないってことで、小澤さんたちがこだわっているのが人形の「ある部分」。

小澤社長:大事な部分っていうのがダミーの皮膚を構成している塩ビの製品なんですけど。

そうジャスティの人形は皮膚にこだわっている!実はダミー人形の内側には衝突実験のときの衝撃を計測する、精密なセンサーが入っている!実際の事故の衝撃により近いこの計測結果を得るために重要なのがこの「皮膚」の硬さと厚さ。

小澤社長:一体の中でも頭・腕・胸・大腿部・腰これによって変えています。この皮膚の厚みは1.7mmなのか2.3mmなのか1つ1つ配合を変えてるんです。

カラダの部位ごとに、材料の配合を1つ1つ変えるというこだわりよう。例えば、腕と腰では、腰の方が柔らかくなっていたり、女性の胸は柔らかいから、中を空洞にしていたり、これも全てより正確な計測結果を得るため。

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しかし、ダミー人形のパーツ数はおよそ300点!これを1つ1つ変えるって大変なことだ!そして、できあがった人形は社内の試験室で性能をチェック!

スタッフ:これは何の実験ですか?
小澤社長:これはですね胸の衝撃量を見る試験です。

人形の強度にバラつきがあると正確なデータが取れない。だから衝撃に対して強すぎても弱すぎてもダメらしい。他にもこの試験室では、首の強度試験や足首の強度試験などをおこなっている。

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品質を維持するためダミー人形たちにとって過酷な試験が日々行われているという!

スタッフ:壊されるために作っていて、微妙な気持ちってあるんですか?
小澤社長:こんな痛い思いしちゃったからいい車にして下さいよということで、自動車メーカーさんには、一層いいものを作って欲しいと思っています。

▼スタジオでお話を伺いました。

森口さん:あの人体ダミーも本当に考えられてるんですね。
加藤:うわっ、こんなに重いんですね〜。
森永さん:衝突実験は、過去のデータとの実績の比較が必要なので、同じものが必要なんです。だからあの会社がなくなったらダメなんです。

■泥落としマットでがっちり!「ジポン」!

最後の砦は和歌山県紀美野町の「(株)ジポン」って会社。

スタッフ:ここで、日本で最後のものを作っているって聞いたんですけど?
寺本社長:今あなたが足で踏んでるものです!

え、足元って、泥落としマット?そう、金網の中のブラシで靴の汚れを落とす泥落としマット。一昔前は、お店の入り口や家の玄関、学校などでよく見かけましたよね。

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スタッフ:日本だともうここしかないんですか?
寺本社長:そうなんですよ。天然素材で作っているのはここだけなんです!

現在、合成樹脂を使った海外製品が多く流通する昨今、ジポンは、たわしと同じ素材。天然のパームヤシにこだわり続ける!発売はおよそ半世紀前日本はまだ道路舗装が今のように進んでおらず、泥落としマットは欠かせない存在だったんです。

寺本社長:ピーク時は年間で30万枚くらい。
スタッフ:今は何枚くらい作っているのですか?
寺本社長:年間で1万弱ですね。
スタッフ:じゃあ今は30分の1くらいなのですね。

日本中の道路舗装が進むにつれ、泥落としマットのニーズも低下。多い時には十社ほどあった同業者も、気がつけば1社だけに。では、ジポンのマットは何故生き残れたのか?

寺本社長:やっぱりこれを欲しいっていう人がいるっていうのが大きいですね。

そう、日本にはジポンのマットがどうしても必要なお客さんが。それは…

寺本社長:お寺さんの方とか、雪国の方。雪って靴の裏につきますので普通の薄い樹脂のマットだと取っても上に載ってしまうんですよ。

硬くてコシのあるパームヤシは雪を落とすときにも大活躍!雪が降ると売上げが通常の2倍以上UPしたなんてときも。日本の一部で熱烈な支持を受ける泥落としマット。その金網製造現場には熟練の職人ワザが!まずは機械を使い金網の原料となる鉄線を加工。その鉄線を手にした山本さんは…

寺本社長:最初に2本入れて、そして3本目を入れるとつながるんです。

確かに一気に3本の鉄線がつながった!

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それを繰り返してつなげていくと1枚の金網に!そして今度は金網の間を縦方向に鉄線をくぐらせていく。見事なお手並みですが、コレ機械に任せたほうが早くて正確なのでは?

寺本社長:機械で入れると、間違って入れたときにそのまま進んでしまうんですよ。

どれどれ、山本さんの鉄線をよく見ると、このように通す場所を外したときは1度戻してきちんと正しいところに修正している。長年培った感覚を頼りになんと同時に3本の鉄線を入れることもできる。お見事!間違いなく神業!

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およそ30分で金網は完成!そして職人が編み上げた金網に、現在、ただひとりの後継者寺本さんが、タワシを入れていく。

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こうして出来上がるジボンの泥落としマットは半世紀以上に渡り、日本の玄関を泥から守り続けているのです。

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:あれ手作業だったんですね。
森口さん:細かいですね。
進藤:では森永さん、次の注目の最後の砦教えてください。
森永さん:それは日立マクセル(株)のカセットテープです。お年寄りが演歌を聞くとき、まだまだカセットが多いんです。
森口さん:私も歌詞を覚えるときに今もウォークマン使ってます。

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