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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2015年11月1日放送

特集

羽田空港よりスゴい!? 儲かる場所 「成田空港」のヒミツヘッドホンを操るスゴ腕おばちゃん!謎のお仕事「ランプコントロール」?

ゲスト

森永卓郎さん、出川哲朗さん

番組内容

今回のがっちりマンデーは「儲かる場所シリーズ 第4弾 成田空港」!
なんと!国際線の利用者数2930万人!37年連続国内第1位!
その年間売上は2031億円!とかなり儲かってる!
そこで、実は羽田よりもスゴい!?「成田空港」の儲かりのヒミツに迫ります!

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◎成田空港!独自の儲かり戦略に迫る!

昨年、過去最高の航空機発着回数22.8万回を記録!
年間売上も過去最高の2031億円と絶好調!
では一体、なぜ成田空港が今絶好調なのでしょうか?
その大きな原動力となっているのが、第3ターミナル。

これまでのANAが中心に発着していた第1ターミナル、JAL中心の第2ターミナルに続き、今年4月にオープンした第3ターミナル。
実はこの第3ターミナルは、他のターミナルとは全然違うらしい。
そこで、成田国際空港株式会社 旅客ターミナル部 仲田雄一さんにお話を伺いました。

仲田さん:第3ターミナルはLCCのキャリアさんが使いやすいターミナルを目指して建設いたしました。

LCCとは、最近世界中で増えている格安航空会社のこと。
第3ターミナルは、そのLCC専用施設なのです。
では、LCC専用のターミナルが出来ると、何が一番違うのでしょうか?

仲田さん:今までですと羽田空港に一旦いらして頂いてから、成田空港に来るお客様が多かったと思いますけれど、最近になりましてLCCが国内線を充実させておりますので、成田を経由して国際線へと・・・

そう!
最大のメリットは「乗り継ぎ」!

これまで、地方のお客さんが海外に行くためには、まず鉄道で東京駅に行くか国内線で羽田に行き、そこから成田空港へ電車かバスで移動していたのです。
ところがLCCは、今まで少なかった成田からの国内便が充実している!
なので、飛行機で直接成田まで来て、そこから海外へスムーズに行けるのです。
お陰で地方から海外に行くお客さんも成田経由、さらに、海外からのお客さんも成田からダイレクトに日本各地に飛んでいけるのです。
その結果、空港全体の離発着数と利用者も増え、儲かるってワケ。
そんな儲けの鍵を握るLCCに乗り入れてもらうため、成田空港では色んな工夫が隠されているのです。

仲田さん:航空会社さんが実際に第3ターミナルに支払う使用料は、第1・第2ターミナルの半分に抑えています。

空港の儲けの柱、飛行機が着陸するたびに必要な「空港使用料」を半額に値下げ!
これならコストにうるさいLCCも集まるってくる。
でも、ただ値下げしただけでは赤字になってしまう。

仲田さん:天井をご覧いただければわかると思いますが、仕上げをせずにむき出しのままの状態でございます。

内装は超シンプル!
コンクリートは打ちっぱなし、案内は電光掲示板ではなく布製やマグネットを使用。
動く歩道も電気代が掛かるので無し!
でも、第3ターミナルは第1、第2ターミナルから結構離れているので、お客さんは移動が大変。

そこで第3ターミナルは、動く歩道の代わりに、足元が赤と青に色分けされている。
実はこの床、陸上のトラックをイメージしたもの。
本物のトラックと同じゴム素材を使用しているので歩きやすい。
色分けは、青のレーンが出発用で、赤のレーンが到着用。
トラックのレーンを辿って行けば、最短距離で目的地まで移動できるのです。
そんな、LCCがドンドンやって来て、乗り換え客が増えた成田空港。
この「乗り換え」客で生まれた儲かりのチャンス!
それが、「待ち時間」!
LCCの場合、早朝や夜の発着になることも多く、乗り換えのための待ち時間が長くなることも。

しかし、「ターミナルロビーで夜を明かすのはちょっと・・・」という方のために、空港内にカプセルホテルを新設。
夜10時過ぎの最終便が到着すると大混雑!
そして、待ち時間が長いと当然お腹が空く。
そこで、第3ターミナル内には、国内空港最大のフードコートがあり、早朝便と夜便が多いLCCのため、朝4時〜夜10時まで営業している。
さらに、待ち時間が長いとお土産を買う時間もある。
ということで、外国人客のために円以外にドルもユーロもそのまま使える。
待ち時間を色んなカタチで楽しめる成田空港は・・・

仲田さん:航空収入と非航空収入の割合は、航空収入が47に対して、非航空収入が53という数字になっております。

なんと!副業の売上げが航空収入を上回っているんです!

全国のショッピングセンターの売上げランキングを見ても、ラゾーナ川崎や御殿場プレミアムアウトレットなど、名だたる施設を抑え堂々の1位!
そんな、飛ぶ鳥を落とす勢いの儲かり空港の周辺には、空港とは切っても切れない様々な儲かり会社がある。

成田空港の側にある倉庫では、一台のトラックに急いで荷物を積み込んでいます。
実はJALのクリーニングらしいのですが、一体何をクリーニングするのでしょうか?
積み込みを終えたトラックの後を着いて行くと、そこは東京航空クリーニングという会社。
こちらの会社ではブランケットやシーツ、枕カバーなど、飛行機の中にあるキレイにしなくてはならない備品を全部キレイにする会社なんです!
東京航空クリーニング株式会社 営業部の伊波俊さんにお話を伺いました。

伊波さん:1日当たり飛行機に換算すると80機くらい行っております。朝回収して、その日の内に飛んでいく飛行機にも対応しています。

スタッフ:最短でどれくらいですか?

伊波さん:最短で半日仕上げになります。

到着した飛行機から持ち込んだ汚れモノを僅かな時間でキレイにして戻さないといけない!

工場に到着した洗濯物は直ぐに仕分けされ、ブランケットは75kgを一気に洗える巨大な洗濯機でドライクリーニング。
でも、キレイにするのはそれだけじゃない!
別のクリーニング工場では、パイロットやCAの制服をクリーニング。
成田空港内にある制服センターに預けられたJALの制服を全てクリーニングしているんです。
そして、数あるクリーニングの中でも、スピード勝負で大変なのは・・・

ヘッドフォン!
東京航空クリーニング株式会社 玉造第2工場の大山由利子さんにお聞きしました。

大山さん:飛行機から降ろされたものを汚れて帰ってきた時点で、私たちがコードをほどく作業。

ヘッドフォンのクリーニングもお任せあれ!
まずは絡まったコードを手際よくほどく。

スタッフ:ほどく作業は得意ですか?

大山さん:もう長年やってますからね!30年近くやってますからね!青春時代をココに捧げたようなもんですよ!

大山さんがコートをほどいたら、別のスタッフが消毒し、消毒し終えたらまた別のスタッフが耳のパッドを交換して、コードを巻きつけ、袋に梱包したらクリーニング完了!
時を同じくしてブランケットの洗濯があがり、シワを伸ばすためにアイロンの機械へ投入。
出てきたブランケットを、ロゴが見える様に畳んだらクリーニング完了!
そして最後に待ち受けているのが・・・

金属探知機!
飛行機に乗せる物なので、クリーニングの時点でも金属類には細心の注意を払います。
こうして仕上がった洗濯物は365日、毎日定刻通りに成田空港へお届け。

▼スタジオでお聞きしました。


加藤:LCCって機内食がないじゃないですか?

森永さん:機内食が無い分、お弁当を買うんですよ。飲み物も出ないので飲み物も買ってくれるので、やっぱり滞在時間が長いだけではなくて、第3ターミナルにはニーズが溢れているんです。

進藤:他にも成田にはプライベートジェット専用の発着ターミナルもあるんです。使用料は1回につき25万円です。

◎成田空港!知られざるヒミツを発見!

成田空港には飛行機を裏で支える様々なお仕事がある。
例えば荷物の積み込みですが、実は成田空港には世界に誇る数字があるのです!
それは積み込み時のロストバゲージ率!
その数字は・・・

なんと!ほぼ0%!
巨大な成田空港には、第2ターミナルだけで、預かった荷物の引き取りレーンが16カ所もあり、そこから目的地によって12ヵ所の最終積み込み場所に枝分かれしているので、仕分けが大変!
その大変な積み込み作業を確実にこなす主役がバーコードリーダーなのです。

荷物に付いているタグのバーコードを読み取ります。
成田国際空港株式会社 施設保全部の吉留大地さんにお話を伺いました。

吉留さん:計8カ所から出ていて360度読み取れます。

8カ所に設置されたリーダーで360度読み取る!
バーコードを読み取り、荷物は目的地へ。
しかし、バーコードが破れたり、汚れたりして機械では読み取れない場合もある。
そんな荷物は自動的に別のラインに流れ、最後は人の手でチェックを行います。
このシステムで1時間に4800個、1日に5万個以上の荷物の処理を可能にしています。
そして、続いての成田空港のお仕事は、今回特別に立ち入りが許された・・・

こちら!
空港の真ん中にあるタワーの横にある建物の最上階。
ここには国内では成田空港にしかない、独特且つ重要な役割があるのです。
中では英語で何やら飛行機に指示を出していました。
これは一体、どんなお仕事なのでしょうか?
成田国際空港株式会社 運用管理部の福島健太さんにお話を伺いました。

福島さん:ランプコントロールという業務です。

とにかく混んでいる成田空港!
滑走路はもちろん、駐機場周りも混雑しています。

そのため、滑走路を管理する航空管制官の他に、ランプエリアの交通整理をするランプコントロールというお仕事があるのです。
どんなお仕事なのでしょうか?実際のお仕事を見せていただきました。
飛行機が着陸し、滑走路からランプエリアに近づくと、管制官からランプコントロールにバトンタッチ。
パイロットと交信し始めます。

オレンジ色のラインが飛行機の導線。
どのルートを通って、どの駐機場へ向かうかをパイロットに指示します。
ここで細心の注意を払うのが・・・

出発機と到着機が交差するこの地点。

福島さん:航空機が2〜3機重なった時が難しくてですね、出入り口のところが特に混雑が多く発生するポイントになっています。

最も混雑する滑走路とランプエリアの出入り口を、いかにスムーズに運行させるかがランプコントロールの腕の見せ所!
あっちを先に入れて、こっちを後から出すなど、その判断が難しい。

福島さん:安全を最優先するだけであれば、2つの航空機が重なった時に、1つの航空機をずっと止めておけば確実にぶつかることはないので安全ですけれども、そうすると航空機に遅れが生じてしまうので、安全に動かしつつ、尚且つ遅れが出ないように安全と効率を高いレベルにすることが難しいことで達成感があるところです。

実は機種や航空会社よって走行スピードは全然違うのです。

福島さん:日本の航空会社は成田空港に慣れているので、他の航空会社よりも速い傾向にあります。初めてのパイロットの方は迷うというかゆっくり走る方もいらっしゃいます。
 
機種や航空会社、離発着時間など全てを頭に入れ優先順位を瞬時に判断する。
これがランプコントロールの大事な役割なのです!
そして、成田空港を支えるお仕事はまだまだあります!
早朝4時。 
深い霧が立ち込め、駐機場があるランプ内での撮影を許されたスタッフを待っていたのは黄色い作業車。
一体こんな早朝に何を?
成田国際空港株式会社 運用管理部の斎藤孝之さんにお話を伺いました。

斎藤さん:朝6時から滑走路がオープンしますので、その前に航空機が走る所に障害物がないか確認します。

毎朝必ず4時から滑走路オープンの6時まで、成田空港の職員は飛行機が通る全てのルートを検査しているんです。

斎藤さん:滑走路から点検します。

一本の滑走路は4キロ。
その他にも誘導路やランプエリアなど、毎日欠かさず検査のためだけに延べ50キロ以上を走るんだとか。

斎藤さん:黒いまだらになっているところは、航空機が着陸した時に、着地したゴムの跡になりますので、こういったモノもゴムが付着しやすいので、そうすると滑ったりする原因になります。

気になることがあれば車を降りて滑走路の汚れや痛みをチェック!
離着陸に問題があるような箇所には補修の指示を出します。
検査開始から30分がたった頃、車内に緊張が走る!
緊急事態発生か!?
なんと!そこには・・・

1本の枯れ草!?

スタッフ:吸い込んだら事故に繋がる恐れがあるものは回収します。

小さな雑草でも、エンジンが吸い込むとトラブルの原因になる危険性が!
だから見逃さない!
日が登ってきても検査は続きます。
今度はホウキと塵取りで、広い滑走路の上を掃き掃除!
この小さな作業が大きな事故を未然に防ぎます。
空港の安全は早朝のお掃除から始まっていたのです!

▼スタジオでお聞きしました。


森永さん:航空管制官は国家公務員なんです。でもランプコントロールの人は成田空港の職員、だから民間の人がコントロールしないといけないほど成田空港は物凄く複雑で、コントロールが難しいということなんです。

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