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日立 世界ふしぎ発見!

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第1212回
頭の良くなるグルメ紀行
天才たちが愛したおいしいトスカーナ

2011/12/17(土)21:00〜

ガッツリ系&辛党?ミケランジェロの食事

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ミケランジェロの取材でとても印象深かったのは、美術館に保管されている未完の作品を見たときのことです。完成作品は、言うまでもなく本当に素晴らしいのですが、未完の作品を見たときによりミケランジェロの天才ぶりを実感したんです。ミケランジェロは作品を作るときに、あまりにも一心不乱にノミを動かすので、どうしてそんなに急いでいるのかと聞かれ、「大理石の中に人がいるから、早く出してあげないと」と言ったそうです。凡人には理解できない天才らしい言葉ですが、未完の作品を見たときに私にも石から出たいという声が聞こえてくるような感じがしたのです。多分ミケランジェロの場合、制作を始めたときから頭の中には完璧な完成作品像が出来上がっていて、あとはひたすら彫っていけばいいという感じだったのでしょうね。イメージをそのまま表現できるもの凄い技術もあって、ただ一心にノミを振っていればよかったのかもしれません。でも彫刻のノミってかなり重いんです。ミケランジェロが所属していたという工房が今もあって、そこで大きい作品に使うノミを持たせて頂いたのですが、私なら10回振っただけで腱鞘炎になるかもって思いましたから(笑)。

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だからミケランジェロは相当に身体もタフだったんだと思います。ダヴィデ像は5メートルですもん(笑)、あれをダーッと彫ったとすると体力はアスリート級です。面白いことに、その体育会系ぶりが食事に現れているんです。まず量が多い。一度の食事に炭水化物系のメニューが何種類かあって、お腹にたまる献立でした。それからベーコンみたいな脂っぽいものも多くて、しかもどれも味が濃いものなんです。今イタリアの市場で売られているものを食べても第一声に思わず「しょっぱい!」と言ってしまうものがけっこうな量あるんです。冷蔵庫や真空パックがない時代は、もっと辛かったかもしれません。現代の見方をすれば、体に悪い献立ですね(笑)。でも体力は必要、大量に汗をかくということを考えれば納得です。大作を生みだすために必要だった食事なんだと思いました。

天文学の父は超甘党?

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ガリレオの食生活は、生涯彼を支えた娘との手紙によってわかっているのですが、彼の場合ミケランジェロとは逆でやたらと甘いものが多いのに驚きました。果物の砂糖漬けが好きだったみたいですね。地動説を発表したことで有罪になってからフィレンツェ郊外の一軒家に軟禁されていたのですが、そこではワインも作っていたそうです。ヴィンセントワイン(注:聖なるワインという意味)という干しブドウから作るワインで、これまた甘口。でもこのワイン美味しかったです。普通のワインとはちょっと違ってアルコールも強く、食前酒や食後酒で飲みたいと思いました。何種類か飲みましたが、ワイナリーによって味が違って面白かったですよ。リキュールみたいに甘いもの、ほのかな甘みでグイグイいきたくなるようなもの、口に入れたとたんカーッとくるほどアルコールが強いものなど個性がさまざまでした。ガリレオは科学者ですから、いろいろ分析して自分好みのワインを作っていたのかもしれませんね。

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今回取材した3人の天才のなかで、私はガリレオにちょっと思い入れがあったんです。中学のときに、偉人たちのレポートを作成するという課題があって私はガリレオを取りあげたんです。なんとなくダ・ヴィンチやミケランジェロよりも親近感があって(笑)。レポートの詳細は忘れてしまいましたが、ちょっとだけ特別な想いを持って取材をしていました。だからでしょうか、ガリレオが軟禁されていた家に行ったときに思わず泣きそうになってしまったんです。フィレンツェの街中では、ほとんどがアパート形式の家で一軒家があまりないんです。ですからガリレオの家は敷地も広くてとても素敵なだけに、こんな所で家族と離れて一人で暮らすなんて可哀想過ぎる!って思ってしまったんです。教会側としたら最大限に敬意を表した措置だったのかもしれませんが、広い家に一人で暮らすのはかえって寂しいですよね。ガリレオがどう感じていたのかわかりませんが、彼が悠々自適だと感じていたのなら私も嬉しいです(笑)。 ミケランジェロ、ダ・ヴィンチ、ガリレオは今から約500年前の人ですが、トスカーナを巡っているとそんなに昔の人だったということを忘れてしまうほど、彼らの存在感をいたるところで感じました。彼らの作品や発見も素晴しいですが、今も色褪せることなく天才として居つづけていることも素晴しいと感じました。

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前回の放送内容

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竹内 海南江(たけうち かなえ)

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