2006年06月20日
TBS総務局広報部

 当社番組「ぴーかんバディ!」で、去る5月6日に"白いんげん豆を使ったダイエット法"を紹介したところ、多数の方々が激しい嘔吐や下痢の症状を発症される事態となりました。
 本日午後、本件に関し、竹中総務大臣より当社の井上弘社長に対し文書による警告が伝えられました。
 内容は「TBSの定める番組基準の適正な運用に重大な遺漏があったと認められ、また、視聴者の健康被害を招いたことから、今後このような事態を再度引き起こすことがないよう、警告するとともに、再発防止に向けた取組みを強く要請する」というものです。

 当社といたしましては、この警告を厳粛に受け止め、放送に携わるものとしての大きな責務をあらためて痛感し、今回のような事案の再発防止に向け、全力を傾けてまいります。

 なお、当社は、この問題につきまして、6月19日、総務省および厚生労働省に、現段階で判明している事実経過と、こうした放送をするに至った原因の調査結果と再発防止策等について報告いたしました。

 調査報告の概要は以下のとおりです。

□発症者の状況と当社の対応について
 体調を崩された方からの連絡は電話とメールをあわせて、6月18日現在、1149件です。そのうち入院されたケースは122件です。
 当社では、体調を崩され苦しまれた方々に対し、誠意を持って対応しておりますが、今後も引き続き一人一人の方々に、丁寧に対応してまいる所存です。

□今回の事態発生の原因について
 原因の調査については社内に「調査小委員会」を設置し、お茶の水女子大学大学院糖鎖科学研究教育センターの小川温子研究室に、嘔吐や下痢の原因となるレクチンの活性状況の分析を依頼するとともに、番組スタッフ等からの聴き取りを行いました。

 お茶の水女子大の分析では、生の状態では、「白花豆」のレクチンは「大福豆」より格段に多く含まれていることがわかりました。分析は、 フライパンを1800ワットの電熱器であらかじめ熱してから炒るかたちで行いました。
 「大福豆」のレクチンは、検体によっては、3分後には生豆に比べ活性が半減し、その後は20分間炒っても変らないというものもありました。
一方、「白花豆」のレクチンは、3分間炒っても生豆と変らず、5分後から活性が減少し始め、20分間炒った後には生豆の活性の0.4〜0.5%にまで減少することがわかりました。

 番組スタッフに対する聴き取り調査では、番組では「大福豆」を使用したものの、それを見た一般視聴者の方々は「白花豆」を使うこともあり得るという問題に思いが至らなかったこと、白いんげん豆を炒る場合の具体的な方法に言及しなかったことなどについて調査しました。
 また、番組放送までの段階で、「大福豆」の粉を番組スタッフや視聴者が試食し、体調を崩したと認識した人はおりませんでしたが、この試食が安全性の確認にとってどういう意味があったのか、さらに、嘔吐や下痢の症状を引き起こすレクチンがどの程度の加熱で失われるのかについて、分析が行われなかったことについても調査しました。

 以上の点について、専門家や専門医などの意見を伺い検証した結果、番組として安全性についての周到かつ厳しい認識を欠き、安全性の確認が不十分となり、加えて、番組での説明も十分とは言えなかったことが今回の事態をもたらした原因と考えるに至りました。

 なお、「白いんげん豆」を通常の調理方法で食べることは問題ありません。また、本件の嘔吐や下痢といった症状はファセオラミンが引き起こしたものではないと考えております。

□ガイドライン制定について
 この問題の発生後、社内に設置された「再発防止策検討小委員会」は、視聴者等の健康保護のために必要な安全性を確保する上での注意事項を検討しました。
 その結果、一般に飲食されない物、および一般の飲食物であっても通常の方法とは著しく異なる方法で、調理・調製した物の飲食を推奨する番組の制作にあたっては、その飲食物の安全性について、専門的知見に基づいた多角的な検証を行い、安全性が事前に確認されない限り放送しないことを主旨とする「食品の安全性に関する番組制作ガイドライン」を制定しました。

<主要部分の要旨>
○その飲食物の安全性について、必要な専門的知見を有する複数の監修者(安全性監修者)を置く。
○視聴者が、調理・調製をする場合に、誤認、誤解されないように十分注意して制作にあたる。
○調理・調製法の説明については、その飲食物の安全性を担保するための必要事項を視聴者が十分理解できるようにする。
○社外制作の番組については、これを準用する。

等、安全性確認のための必要な手順等を定めております。

□再発防止策等の周知徹底について
 当該番組「ぴーかんバディ!」においては、すでに、上記「ガイドライン」が対象とする企画は取りあげないこととしております。
また、この6月25日放送の自社検証番組「TBSレビュー」において今回の問題をとりあげて検証することとしています。
 さらに、社内・社外を問わず番組制作に携わる者全員が、今回の事案に関する問題点を共有し、上記「ガイドライン」の周知徹底をはかるため、7月以降、累次にわたって研修セミナーを開催し、各番組のスタッフが受講するよう努めます。
 また、こうした施策を通して、番組スタッフのリスク管理意識を向上させ、二度と同じような問題が起きないよう再発防止に取り組んでまいります。


 当社は、今回の事態を招いたことに対し深く反省するとともに、体調を崩された方々や関係者の方々、そして視聴者の皆様にあらためて深くお詫び申し上げます。