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#6 「ちぃ 弱る」
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脚本: | 植竹須美男 |
絵コンテ: | 原 博 |
演出: | 宮田 亮 |
作画監督: | 田中雅賀 |
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「おはよう……ヒデキ。」
「よーし、正解。もう、挨拶は完璧だな、ちぃ。」
「ちぃ、他にもいっぱい覚えた……ヒデキが教えてくれた。」
そんな言葉がちぃから聞けるようになり、ある意味、幸せな日々を送っている本須和だったが、しかし、相変わらず金欠状態は続いていた。玄関の郵便受けには、公共料金の請求書が山となって届いている。
「バイト代振り込まれるのは今週の金曜だし……はぁ〜。」
大きなため息をつくしかない本須和であった。
と、その日のちぃは、何だか様子がおかしかった。その表情はどこかうつろで、声をかけても反応が悪いのだ。
「今日のおまえ、どっか変だぞ?具合でも悪いのか?」
しかし、聞いてみてもちぃにわかるわけもなく、パソコンに疎い本須和には、何が悪いのか見当もつかない。
しかたなしにちぃを残して予備校へと向かい、新保に聞いてみると、どうやら充電していないのが原因らしかった。
「充電って、勝手にすんじゃねーの?」
「相手は家電だぞ、家電!!」
そんなわけで、アルバイトを終えて急いで部屋に戻った本須和は、ちぃの頭のリボンから充電コードを取り出し、コンセントに差し込んだのだったが……。
"バシッ!"
突然にコンセントにスパークがはしり、真っ黒になってしまったのだった――!! |

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