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#5 「ちぃ 見つける」
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脚本: | 大久保智康 |
絵コンテ: | 島崎奈々子 |
演出: | 島崎奈々子 |
作画監督: | 藤田しげる |
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今度の日曜日は模擬試験に日である。
アルバイトも前日は休みをもらい、その日は試験勉強に打ち込むことにした本須和。
「よ〜し、やるぞぉ!」
気合を入れて、朝から机に向かい、勉強を始めるのだった。
ちぃに見守られつつ、他の科目は何とかこなし、そして、苦手の英語にとりかかった本須和だったが……辞書がないではないか!
「あああああ!何で今まで気づかねーんだー!ホントこれまで英語の勉強してこなかったってことか!」
そんなわけで、ちぃを連れて本屋に辞書を買いに出かけることにしたのだった。
本屋は初めてで、辺りをキョロキョロと見回してばかりのちぃだったが、ふと、1冊の本に興味をもつ。見ればそれは『だれもいない町』というタイトルの絵本だった。
「欲しいのか?」
「ち」
しかし、貧乏な本須和に両方買う余裕はない。どちらを買うか悩む本須和だったが、結局その本をちぃにプレゼントしてしまう。
そうして部屋に戻り、本須和が辞書を借りに新保の部屋に行ってしまっても、1人、絵本を声に出して読み始めるちぃ……。
「……その町には、だれもいなかったの……。」
誰もいない部屋に、『誰もいない町の朗読が響き渡るのだった……。 |

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