新時代の心臓手術─ロボット手術とは?|日曜劇場『ブラックペアン』

SURGICAL SYSTEM

新時代の心臓手術─ロボット手術とは?
第5話から登場する手術支援ロボット・ダーウィン(※)
最先端の“ロボット手術”について、
監修先生のお話を基に紐解いていきます。
(※)高精度の3D内視鏡を備え、超精密な手術を行う実在の内視鏡下手術支援ロボット・ダビンチが劇中では「ダーウィン」という名称で登場します。

vol.6渡海の進化

カエサルを遠隔操作した渡海。今回はそんな渡海先生の進化について、語っていただきます。

ロボット手術をしたことで、渡海先生は進化したと思いますか?

「手の方が100倍楽だ」っていいセリフですよね。「ロボットを扱うのは難しいけれど、手術がうまい人だったら扱える」っていうことを表しているセリフだと思います。そのことに渡海先生が気が付いたということは、外科医としてまさしく進化した瞬間だと思うし、彼がロボットを使うことでこれからさらに進化していくと感じました。
ロボットで手術するのは難しいので、それができるようになるとロボット手術だけじゃなく、開胸手術なども進化するはずです。もっと手も鋭敏に、感覚もどんどん研ぎ澄まされて、視力や手などの感覚が研ぎ澄まされていくと、たぶん普通の手術がとても簡単に感じられるようになるんですよ。これはその域に行ったことがある人しかわからないと思いますが。だれも質問もできなければ答えもない世界なので。難しいことに気づいた人だからこそ、普通の手術がいかに簡単か、目からうろこがポロっと落ちたみたいに感じる瞬間があるので、多分そこでまた進化するんです。

ロボット手術をしたことで、外科医としても次のステップに行くということですか?

例えば、内視鏡手術も一つの段階で、やはり開腹手術と比べると難しいんです。
小さい視野からやるし、画面を通して触覚に置き換えるという操作を訓練することになるわけです。内視鏡だけで手術をし始めるあたりから「ちょっと手縫いとは違うな」と感覚を外科医は持つはずですよ。実際の患部から遠いところで手術をするわけだから、内視鏡外科の先生がお腹をバーっと大きく切って開けて開腹手術やったらとっても簡単と感じるはずなんです。「今までの手術というのはなんて簡単だったんだ!」って思う。でもその感覚は、難しい内視鏡をやったことなければわからないと思うので、ロボットもそれと同じです。
例えば、学校で新しいこと習って「難しいなあ、うまく解けない」って思っていたことがあったとしても、学年が上がってからもっと難しいこと習ったりして、その時にもう一度戻って昔の問題やってみると、とても簡単に解けたりする、そんな感覚かもしれない。語学でも最初は何言っているかさっぱりわからないのが、ある時突然聞き取れて理解できたりするそんな瞬間があるでしょう。そういう風に、内視鏡にしてもロボットにしても全然別次元のことをやっていくと、今までやっていた既存のことがとても簡単になっていく。それが“進化”ということなんじゃないかな、と思いますよ。

渡海先生はロボットに触ったこともなかったわけですが、実際にできるものですか?

そこがポイントですね。腕のいい医者じゃないと、ロボット手術でもあんなふうにはできない。9話の渡海先生は、そのことをまさしく体現したような表現だったと思います。よくF1に例えて言いますが、上手い人が運転したらとても速く走れる、でも、下手な人が乗っても動かすことすらできないでしょう。
視覚についても、解像度は上がるけれど、視野が限定されるから見にくいんです。見えている画像から三次元の画像に変換して、感覚も研ぎ澄ませて実際の患部を直接触っているのと同じように情報を頭で構成しながらやる。ある意味全然違う訓練もしているんです。だから「手の方が100倍楽だ」ってセリフは、すごいと思いました。その通りですから。

ロボット手術は「誰にでもできる」というわけではないのですね?

先端医療機器には二種類あるのです。一つは子供でもボタン一つでできるお掃除ロボットのような「自動化」の機械です。これは使えばだれでもそれなりの結果が得られるもの。もう一つは人の能力が絶対的に必要な機械です。ガンダムをイメージする人もいますね。操縦する人がいてきちんと動かすことが絶対条件のモノ。こちらは「人の能力を増幅させる」機械だから、そもそもその能力がなければ使いこなせないのです。
二種類あるということやその二つの違いが分かっていない人も多いかもしれないですね。ここからはどんどん双手に進化していくと思います。ドラマで言うなら西崎教授は二つの違いをわかっていない人なんじゃないかな。佐伯教授はよくわかってる。ロボットを使える人がいることまでわかって「カエサルで」と言ったんだから。周りの人は、手で行う手術にこだわっていた佐伯教授が?って驚いていたけれど、逆だと思います。開胸手術のレベルが高い渡海先生がいるのがわかっていたからこそのセリフに感じましたね。
遠隔手術という設定にしても、ロボットや機器の進化にしても、現実の世界でも今まさに日々進化している世界だから、9話ははとても興味深いストーリーでした。

PROFILE

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ニューハート・ワタナベ
国際病院総長
日本ロボット外科学会
理事長
渡邊わたなべ ごう
1958年、東京生まれ。
心臓血管外科医、ロボット外科医 (da Vinci Pilot)、心臓血管外科学者、医学博士、(心臓血管外科専門医、日本胸部外科学会指導医)等々。
ドイツで最年少心臓移植執刀医として実地の手術を担当、2年半ドイツで活躍。
"天才心臓外科医""天使の手"と称され、現在外科医の世界で圧倒的名声を得て、その至高かつ芸術的と称される手術で世界のベストドクターに選ばれる。

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