─好きなキャラ、嫌いなキャラなどについて教えてください。
木村:全部好きなんですけどね。ローラとか、ライラとか、名橋のヘタレっぷりも大好きでしたし(笑)。
山田:名橋はヘタレでしたね。いろいろ知ってそうで、「お前が最初から言ってれば」というのもあったりして。
木村:そもそも、名橋がちゃんとリリスをモノにしてれば、こんなことにはならなかったのに(笑)。
山田:そこから、負けが始まっているわけですよ。あの三角関係で負けていなければ…。
木村:負けててもね、未練たらたらその娘(ルチア)を育てたりしなければ(笑)。
で、最後まで「お父さん」と呼んでもらえず。
─死んでからですよね、呼んでもらえたの。
山田:あれは、アフレコ現場でひょい、と。シナリオにはなかったんですよ。
木村:みんなで「最後ぐらい、名前を呼んであげた方がいいかもね」って(笑)。
鈴見先生も「あ、いいですよ」と言ってくれて。それで、泣くのを我慢してた彩ピーが号泣(笑)。
山田:「お父さんって呼んでください」っていう説明を受けただけで泣いちゃってた。
木村:他だと…。面白キャラとして愛情が湧いたのはローラかな。最後もシナリオにはなかったのに、
ポッキーを投げて五芒星を作って名橋とリリスを復活させる、みたいな。
「そこはスターウォーズにしなくちゃ(笑)」って、尺もないのに無理くり入れて。
山田:僕は基本的に主役マンセーなんで、スミレ。じつは最初、スミレが主人公だと思ってたんです。
後半「あ、やっぱルチアなんだな」って思いましたけど。
スミレの、ドジドジな子がいかに二面性があるのか、というのが面白かったですね。
っていいながら、僕は設定話を担当する回が多かったので、若いころのリュシフとかも好きです。
だからあの三角関係は面白かったですね。
あれはアニメのオリジナルで、僕が勝手に「えいっ」って作っちゃったんですけれど。
あそこらへんからヘタレが…(笑)。だから、そうなる運命なんですよ! 故に、愛されるのかな。
小杉さんが格好良いのがまた面白くて。格好良いんだけど絶対負ける、みたいな。
─作画スタッフさんたちは、どのキャラが好きだったんでしょう?
木村:雲雀さんは女の子の作画さんが多いので、理久くんが人気だったみたいですよ。
─そういえば、理久くんもある意味ヘタレですよね。
木村:一応、京子タンをゲットしたけどね。
─なんだか、男はみんなヘタレって気がします(笑)。
木村:そうしないと、やはりルチアが立ってこないですから。
山田:結局、ルチアとスミレが戦うために、それが激しくなればなるほどそのお膳立てが…。
木村:だって、普通だったら女の子に戦わせないもん(笑)。
山田:印象的だったのは、スミレと与識のキスシーンのとき。
与識が「ありがとう、助けてくれて」って、それは男の台詞じゃねーなー。やはり庇われている方なんだって。
木村:作戦的なものだったかもしれませんが、まあ元来、遊具の中に入って一人本読んで
「化石大好き」なんて言うヤツは、普通…そうでしょう(笑)。
山田:与識の設定は基本的に原作漫画からとりながら…。でも、「ニヤリ」という部分は排除していますね。
木村:その頃はまだ、原作漫画ではそんなにレギュラー化していなかったんです。
アニメでは、1話からなるべくずっとレギュラーとして出していて。…声優陣には最初から「この人怪しいよね」って言われてたね。
山田:そりゃ、怪しいですよ。
木村:「絶対何かあるよね、あの人!」「ハイ、そうです」って感じです(笑)。