【52】「みぞれ」の状態:清水大輔の『お言葉ですが…』

「雨からみぞれ混じりの雨に変わってきました」
これに違和感感じた人!いいセンスしています。
「みぞれ(霙)」は、雨と雪が同時に降る現象(すでに両方がまじっている状態)です。
文部科学省の『学術用語集−気象学編』でも、「mizore/みぞれ」の項は
「sleet; rain and snow mixed [together]」と記述されています。
(日本気象学会の『気象学用語集』でも同じ)
このため、「みぞれまじりの雨(雪)」という言い方は、的確・適切な表現ではありません
気象庁のHPを見ると「みぞれ=雨まじりに降る雪。または、解けかかって降る雪。」とあり、
そのため、×「みぞれ交じりの雪」、×「みぞれ交じりの雨」という表現は使わず「みぞれ」とすると書いています。
しかしながら、雨→みぞれ→雪の境目は難しいもの
清少納言の『枕草子』に、こんな一節があります。

「降るものは雪。霰(あられ)。 霙(みぞれ)は、にくけれど、白き雪のまじりて降る、をかし。」(第235段)
現代訳:
(空から)降ってくるものは、雪とあられが面白い。みぞれは嫌だけど、白い雪が混じって降るのは面白い。
※ 雨と雪が混じって降る「みぞれ」は嫌だけど、(見た目に)雪の割合が多くなって降るのは面白い、と清少納言は表現しているわけです。
日本語って奥深いですね。

2018年あっという間に過ぎました。2019年も楽しく「お言葉ですが」お送りしますね。
素敵な新年をお迎えください。

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