アートギャラリー


Photograph by Robert McKeever, courtesy of Gagosian Gallery
©Mel Ramos /VAGA, N.Y. & JASPAR,Tokyo,2013 E0434
《ミス・コーンフレーク》
カリフォルニア出身のメル・ラモスは西海岸のポップ・アートを代表する作家である。
ラモスは、雑誌「プレイボーイ」などに見られるピンナップ・ガールを描いたが、しばしば女性の裸体を煙草やチョコレートといった大量生産・大量消費される商品と並置させた。そのような商品と女性を並べる手法は広告などで用いられているものであったが、ラモスの作品において、「ラッキーストライク」「スニッカーズ」「コカ・コーラ」といった商品と重ねられることで、女性は消費の対象となり、また商品は欲望の対象となる。
本作では、背景に「ケロッグ」のロゴ・マークが描かれ、アメリカ的朝食の代表ともいえる「コーンフレーク」が表されていることがわかる。半分まで剥かれたとうもろこしの皮の中から立ち上がる豊満な肉体の女性は、笑みを浮かべてこちらを振り向き、魅惑的な視線を投げかけている。