大きなテロ事件を起こした「M」こと正木圭吾。その目的は、霧山とのつながりは…疑惑を抱いたまま、それでも「S」はそれぞれの理念を掲げ、闘いを挑みます。
生きて帰れないかもしれない、そんな不安だって絶対にある。それでも自分たちのすることは一つ「正木を確保する」。一號くんたちは決死の覚悟で現場へと出向きます。
正木は大量の武器を持ち込んでことに当たっています。テロを起こす仲間たちは、理念などない、暴力行為を楽しむテロリストたちです。そんな相手に一號くんたちは立ち向かっていかなければいけない、こちらは「死なせないように」と思っていますが、相手にとってはそんなことはまったく関係ない、面白がって銃口を向けてくる卑劣な相手です。少数精鋭とはいっても、これだけの少人数でどこまで立ち向かっていけるのか…
どんなに勇気があっても、どんなに力があっても、物量作戦に太刀打ちするのは大変です。無差別攻撃ほどたちの悪いものはない、それでも進んでいくため、誰のためでもない「誰か」のために、自分の信念のために戦っていくのがNPSなのでしょう。
撃たれた速田さんは、自分のことよりも人質のために進めといいます。警察の特殊部隊として、課せられているものを思えば当然なのかも知れません。
一號くんがそんなことを聞き入れられるはずがない。分かってはいるけれど、言わずにはいられない。仲間を置いていくなんて絶対に出来ない、ここに置いていったら間違いなく殺されてしまう、そんなことになったら一號くんは自分を責めて責めてしまいます。
振るような銃弾、身を守るものは…
大きなホールの裏側にはさまざまな舞台用の道具がありました。撮影はそういう場所ならテレビドラマ美術班に任せろ!と、いつも撮影をしている緑山スタジオの美術倉庫です(笑)。
本当にいろいろなものがあって、「あ、あのドラマのセットの一部だ」とか見ていて普通に面白いという…ふふふ、あのドラマの文字通り舞台裏を覗かせていただきました☆
被弾した速田さんとの息の詰まるような切迫したやりとり、しかし
平山さん「ぼく、動けないから今日はずっと座ってるだけです。」
いやいや、そうかも知れませんけれど、この前のシーンとか大変でしたから!
敵に向かって応戦するイルマちゃん、狙撃の腕は確かと言っても、いかんせん数が多すぎて…
こういう時、一號くんはとてもとても悲しくなります。突1は接近戦には強いけれど、銃撃戦になったときはどうしても不利です。果たして香椎さんから渡された銃を使わなければならないのか。迷っているヒマはない。そんな間にイルマちゃんにも銃弾の嵐が。
カメラさん「このへんに傷があると、このアングルでも見えるかな。」
メイクさん「はい、じゃあ傷つけるますね。」
新垣さん「いやん☆」
こらこらそこ、グラビア撮影じゃないから!
姿を現した正木、これまでスーツ姿でしたが、今回はアーミールックで本気モードです。倉庫の中はとても広いし、銃撃戦真っ最中ですから声をかけてもよく聞き取れない…
こういうとき、聞いたことがあるかも知れませんが「ドラマのウソ」と言う手法が使われます。リアルさよりも心理を突いてくる恐怖、この距離だと普通に話していると声が聞き取れません。だからと言って声を張り上げるのではなく、そのまま静かに話します。これが「ドラマのウソ」です。でもそれは心理戦としては大事なことで、こういう手法を使うことでさらにイメージが膨らんでいくんです。
でも、リハーサルはちょっとかわいくて、無線機を使って、スピーカーから声が聞こえるようになってます☆
銃を使わない突1にだって出来ることがある。攻めることは出来なくても守ることは出来る。自分が盾になって、みんなと一緒に進んでいきたい。生きていれば活路は開ける、絶体絶命なんて言葉は知らない。第1話、ひたすら銃隊員を守るために盾になった一號くん同様、今回は近くにあったホールの美術セットを盾がわりに!
向井さん「思い切り引っ張りださないと決意とかが見えないと思います。実際に撃たれているわけだから、力んでいていいんじゃないでしょうか。」
大事なことは変わらない、向井さんが力強く二人の盾になるべく重たい盾(今回はセット用ドア。実際にすごく重い。)をどう引っ張り出そうか真剣に取り組んでいる間、平山さんと新垣さんはちょっとお休み。なかなか銃なんて見る機会もありませんし、解体(?)してはいろいろいじくりまわしてます。
新垣さん「銃、人によって違うんですね。弾、何発入るんだろう。撃ち切っちゃわないかな。」
平山さん「そうですね、この数字が弾の数かな?これは15発入るって意味ですよね。」
こんなものを使わなくていいところに居られれば、それが一番いいと思う。だけど暴力は思いもしないところから行使されてしまうんです。銃撃戦、これはドラマだから「すごいです」と言っていられますけれど、実際には起こってなんて欲しくない。
蘇我さんは正木の言葉をどう聞くのか。最大の暴力・テロリストを目の前にして確保を目指す一號くんと、制圧こそ正しいと思ってここまで来た蘇我さん。蘇我さんがこれまで積み上げてきたもの、NPSで過ごした日々、そして絶対的暴力・「M」との対決、どんなになっても立ち上がらなければ守ることも戦うことも出来やしない。
明日、いよいよ最終回を迎えます。一部地域ではありますが、ひる3時からの総集編でこれまでの軌跡を見てください。でも、HPスタッフは最終回の前にもう一度出演者の皆さんのインタビューを読んでみていただきたいと思います。スタートしたばかりのあの時、「この気持ちがこの最終回に繋がっている」ということが伝わってきます。最終回、NPSもSATも自分の信条をまっすぐに掲げて進んでいきます。それはこのドラマが始まった第1話から作り上げてきたスタッフも同様です。ぶれることなく、「ドラマとして楽しめる」アクションあり、そして人を信じる心、自分の信じる道を行くこと、命とは仲間とは。大切なもののために走って走って、イルマちゃん役・新垣さんもたくさん走ってくれました。
新垣さん「アサルトスーツで走るのは、重くて大変です。すでに太ももの裏とか吊りそうなんですが、膝とか痛めそうです…」
新垣さんもNPSもみんなみんな頑張りました。見てくださる皆さんに言いたいこと。本当に「明日」を楽しみにして欲しいです。それは、ドラマだけではなく「何でもない日常を毎日過ごせている幸せ」ということを意識して欲しいからです。そんな日常を守ってくれる人がいて、さまざまなものと戦って、最後の最後まで大切なもののために走り続けて、「S-最後の警官-」最終話、明日よる8時54分、闘いに出る「S」を見守っていてください。