2018.10.28 OA
#55 加藤静子
74歳 和服仕立て職人

大島紬の生地を何種類も繋ぎ合わせ柄を生み出す
「切り嵌め模様大島訪問着」など多くの着物を制作。
現代の名工にも選ばれている。

大島紬が大好きだったものだから
どうしてもこれを何かで残そうと思ったんです。

約40年前でしょうか
バブルが弾ける前でしょうかね。
色々な物、特に着物が捨てられていく
ということを耳にしたんです。
私は大島紬が大好きだったものだから
どうしてもこれを何かで残そうと、その時は
何気なく大島紬を買い集めたんです。

こんな小さな
パッチワークみたいなものなんですけど
剥いで、剥いで、剥いで、剥いでって
この着物は350以上剥いで作っています。

最初は全部、邪道と言われました。
「道に外れてるよ」と。
だけど、着る人が「良い!」と思ってくれれば
良いと思うんですよ。

やっぱり着物を仕立てる人を
もっともっと育てたいですね。
着物を着る人がいる限り
形にする人がいなければ着られない。
仕立ては大事な仕事なんで
それをやっぱり伝えていきたいです。